1⃣果たして美しさと儚さが交差するこんな紅葉に到達できるか
果たして美しさと儚さが交差するこんな紅葉に到達できるか。 できるなら,あと何年かかるのか。 できないなら,何を誤ったのか。 樹種選びなのか。レイアウトなのか。 2017年秋。 そんな思いで雑木の庭を眺めております。
2⃣庭全体が燃え上がる紅葉とならず分散・局所的に色づいて終了
春の景色は想像以上の美しさに
そもそも雑木の庭を選んだ理由は,新緑の春に見せる眩しい緑に魅力を感じたから。 雑木の庭造り開始から4年が経過。 この間,年々増した樹種と本数に比例して,目に入る「みどり色の面積」が増した。落葉樹が見せる芽吹く力は,らずもね家に貼るを告げるとともに見る者をリフレッシュさせてくれる。 ズブの素人が見様見真似でこしらえた雑木の庭でも,想像以上の美しさがある。 春の景色には満足している。
いまひとつ満足がいかないのは秋
反面,秋の紅葉は思い通りいっていない。 土地境界ラインに置いた常緑樹群が背景となるよう,部分的に落葉樹をレイアウトした。緑色の背景に赤,オレンジ,黄色の紅葉が美しく燃え上がる。そんな目論見があった。 ところが,紅葉の始まりが樹種によって大きく違う。 樹種全体の中ではアオダモの色づきはじめが最も早く,次いでアカシデが追いかける。色づきはじめた紅葉が前年より長く保持していると書いたアカシデ。残念ながら顕著な変化はなく,このところ落葉が進んでいる。長持ちしたというのは行き過ぎた期待と肌感覚だけだったかもしれない。 こんな様子だから,未だ緑色のコナラが紅葉するころアカシデは丸裸。結果,庭全体が燃え上がる紅葉とならず,分散・局所的に色づいて終了する。
3⃣紅葉の”らしさ”が増すも未だ満足なレベルには達しない雑木の庭
あいまいな「肌感覚」であるが,年々,紅葉の”らしさ”は増している(と信じている)。 わずかでも,観察を続ける。そうすることで,変化を実感していきたい。
ヒメシャラ
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2本あるヒメシャラのうちの1本。 上写真のような独特な色合いの変化を見せる。
ソヨゴ
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常緑樹は紅葉と呼ばないのかもしれない。 が,同時期の変化として記録。 幹から延びる枝。幹側の葉,つまり古い葉が黄色に変化して落葉する。 新陳代謝を想像すると,とてもわかりやすい。
アセビ
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ソヨゴに同じく,幹に近い古い葉から新陳代謝。
コナラのどんぐり
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今年も多くのどんぐりがなりました。 どんぐりを落とす時期。やや黄色がかっているものの,コナラの葉はまだ緑色です。
トサミズキ
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ゆっくりと地味に散っていくトサミズキ。
アズキナシ
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トサミズキに似た色で黄色,茶褐色へと変化するアズキナシ。
ミツバツツジ
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枯れる印象なく,赤く色づいたミツバツツジ。 昨年,力尽いて枯れていった様子と異なり,今年は葉全体が一斉に色づいた。 お見事。 ミツバツツジ以外の樹種もこうなってくれ。
アオダモ
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真夏の日差しに体力を奪われ,紫色に変色しながら葉を落とす印象だったアオダモ。 今年の夏はの長雨が幸いしたか。 赤く紅葉した葉を貯えながら秋のひと時を過ごしている。
シダ
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シダも秋の装いに。
クロモジ
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クロモジの一部が早々に枯れたので夏の長雨の悪影響を疑ったけど,その後は小康状態を保ち不時着したクロモジ。
マルバノキ
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2017年秋の紅葉ランキング第一位は,マルバノキ。 こちらの観察記録プレイバックどおり,今年も安定した美しさ。 黄色,オレンジ,赤。さらには赤黒い色をとおり過ぎて紫がかった色に変化。多くの色が入り混じった丸い葉が一つの幹に集合している様子はスゴクキレイ。 マルバノキの赤と黄色が眩しくなるダンコウバイとの組合せを狙ってレイアウトしたんだけど,ダンコウバイが未だ緑色。今年も共演ならずか・・・
まとめ
![](https://razmone.feeling.jp/take_it_easy/wp-content/uploads/2017/10/20171015_15.jpg)
今年の紅葉はこんな感じです。 が,新緑の時期に見せる木々の力強さ。それから,野鳥や虫(広く言えば食物連鎖の一端)を見れる豊かさ。アスファルトやコンクリート舗装の庭では味わえない季節の変化を実感しています。