1⃣東側面を照らされた木々は日中よりも陰影が鮮明で美しい
東の空が白くなる。 まだ低い位置にある太陽と庭を結ぶ線上には,隣接するお宅がある。 時間とともに高度を上げ南へ回り,隣接するお宅をかわす位置まで太陽が進むとらずもね家に恵みの朝日が射す。 そう,ゆっくりとカーテンを開けるように。
朝日が当たる順番は,最初にアオダモ,次にコナラ・・・と繋がる。 まもなく1シーズン目を終えようとしているシランは,季節が進むに連れ緑色から高級ブティックの内装を思わせる高貴な色合いに変化。 コナラの足元に添えたシランに朝日が射すと,一層美しく輝く。 キンと冷たい朝の空気。 太陽の低い光に自身の東側面を照らされた木々は,日中よりも陰影が鮮明で美しい。
2⃣「ゆらぎ」が雑木の庭の癒しをつくりだす
木々の生長。 雲の流れによって強弱が変化する日差し。 複数の要素からなる雑木の庭は,1分1秒とも同じ状態にあることはない。 即ち,常にゆらいでいる。 この「ゆらぎ」が雑木の庭の癒しをつくりだす。
風に揺れる葉。 虫のさえずり。 紅葉の進み具合。 完全なる赤橙となったマルバノキを見れば,刻一刻と紅葉が進んできたことを実感(観察日記はこちら)。
そして今,マルバノキと多少前後させて植えたダンコウバイが美しい黄色へと変化している。 写真手前に写るコナラも,一時として同じ状態に留まらず常に変化している。
3⃣(雑木)+(日差し)=(それだけで癒し)
既に何度も雑木の庭の癒しを実感している。 中でも,この朝日が射し込み庭全体が照らされるまでのダイナミクスは見ていて美しい。ウィークデーのゴタゴタを全て忘れ,そのダイナミクスに見入る休日の朝が特別好きだ。
太陽が登り庭全体が照らされると,そこまでの大きな変化はない。 ただ,気持ちよさそうにしている木々。 そして一時も止まらず連続している「ゆらぎ」。 間違いなく(雑木)+(日差し)=(それだけで癒し)の図式。
コナラの足元,半日陰の好条件を与えられたツワブキには,今年も気色悪い花が咲いている。
その蜜を吸いに来た虫もいる。 間違いなく,「ゆらぎ」は留まることなく継続している。