- こんなあなたに
- つくりたい庭をなんと呼べばいいの?という人
- 和風⇔洋風?、小さい⇔広い?、日なた⇔日陰?どんな庭があるのという人
- 結局,どういうのが「雑木の庭」なの?
- 「雑木の庭」にはどんな樹種がいいの?
- 「下草」は何を選べばいいの?
庭づくりをはじめると「〇〇な感じの庭」とか、自分がつくりたい庭を言葉にしたいのにできないもどかしさを感じることがあります。この記事では「ああいう庭をなんて呼べばいいの?」という人向けに、庭の種類をまとめました。
そもそも庭の種類は何種類あるんでしょうか? 一口に「〇〇の庭」と言ってもその定義はあいまいです。それでも、言葉にすることはできます。
この記事をご覧いただければ、つくりたい庭の名前を見つけることができると思います。
もくじ
- 雑木とは
- 雑木の庭とは
- 落葉樹12種
- 常緑樹9種
- 下草11種
- 「雑木の庭」樹種選びのコツ
- 「雑木の庭」以外の庭
- 庭の種類リスト
- その言葉だけでイメージしにくい庭4つ
- その言葉だけでイメージしやすい庭4つ
- 雑木の庭
- つくりたい庭が「雑木の庭」だとわかるまで
- 本で探そう
- 本日のらずもねフィーリング
雑木とは
当ブログのメインテーマ「雑木の庭」「雑木」。「雑木とは何か」と言えば、一般には次のように言われています。
雑木(ぞうき、ざつぼく)とは、人の手によって植林、管理されたヒノキやスギといった建築材料としての利用機会や利用価値の高い針葉樹を中心とした樹木に対して、それ以外の経済的価値の低い広葉樹を主とした雑多な樹木をさす。雑木により構成された林を雑木林と呼ぶ。 「雑木」(2010年12月22日 07:35 (UTC)の版)『ウィキペディア日本語版』。
利用価値・経済的価値という尺度で「雑か、雑ではないか」を計る。わかりやすい。「雑多な木だから雑木」というネーミングも良しとしましょう。
おそらくここで言う利用価値・経済的価値とは、「工業的に用いられる(用いやすい)材料か否か」「それをもって経済性があるか否か」ということでしょう。それはそれでよいと思います。けしからんなどと言うつもりもありません。
ただ、らずもねが強調しておきたいのは雑木は私たちに「癒し」や「生命力」をもたらします。私たちに癒しや生命力を与えてくれる雑木には大きな価値があると思います。
雑木に興味がない方、雑木が嫌いな方は「雑木はどこまでいっても雑木だ(価値がない)」と考える方もいると思います。それはそれでよいと思います。けしからんなどと言うつもりも否定するつもりもありません。ただただ、「好き嫌い」によるものですからね。
雑木の庭とは
さて、それでは「雑木の庭」とは。上の「雑木」の定義からば次のように言えるでしょう。
- 雑木の庭とは
- 経済的価値の低い広葉樹を主とした雑多な樹木を多用した庭
雑木がもたらす癒しや生命力に価値を感じるらずもねが考える雑木の庭の定義は雑木林の素晴らしさを持ち込んだ庭。奥入瀬渓流をはじめ、日本各地に見られる雑木林の美しさを庭に持ち込む。このシンプルなイメージがしっくりきます。
ゴールデンウィークの奥入瀬渓流で芽吹いた木々に魅了されて感じたこと
これが、らずもねなりの雑木の庭の定義です。次の記事ではらずもねが採用した雑木群(落葉樹12種・常緑樹9・下草11種)を紹介しています。雑木の庭の定義(その厳格さ)にこだわり過ぎるよりも、雑木そのものを知るほうが大切ですし、きっと庭づくりにも役立つと思いますので、ぜひご覧下さい。
落葉樹12種
雑木の庭に使える落葉樹12種
常緑樹9種
雑木の庭に使える常緑樹9種
下草11種
雑木の庭に使える下草11種
「雑木の庭」樹種選びのコツ
庭にどんな木を植えようか悩む方もいると思います。らずもねはこれからの雑木の庭で紹介されている樹種を基本に選びました。
なぜなら「基本に忠実」がよいと思ったからです。というのも、つくりたい庭がイメージできているかいないかぐらいのフワフワした状態では、「あれもこれも」となりがちです。その点、らずもねの場合は「これからの雑木の庭」がつくりたい庭のイメージにぴったりだった。こういう本に出合えたのがラッキーでした。
イメージが固まれば話は早い。「これからの雑木の庭」のような「ピュアな雑木の庭」にするには園芸種(交配などによって、原種植物を人為的により育てやすく鑑賞向きに作った植物)を入れず「基本に忠実に」がよいと考えました(作庭から10年以上経過し少しずつ園芸種が入り込んできていますが、それはそれよしとしています)。
初心者の方でも「これからの雑木の庭」から樹種を選べば、ピュアな雑木の庭をイメージどおり仕上げることができますよ。より詳しくしりたい方は、こちらの記事で雑木の庭づくりにおすすめの本を紹介しています。あわせてご覧下さい。
雑木の庭を造りたいならコレを読め(厳選の1冊)
「雑木の庭」以外の庭
ナチュラルガーデン,オーガニックガーデンそれから・・・と,なんと言えばいいかわからない「〇〇〇な庭」をイメージだけで「△△△ガーデン」という言葉にしたり,そんな経験ありませんか。以下に庭の種類をまとめていますので参考にして下さい。
庭の種類リスト
その言葉だけで「イメージしにくい庭」と「イメージしやすい庭」にわけて紹介します。
その言葉だけでイメージしにくい庭4つ
- ナチュラルガーデン
- どこがナチュラルで、どうなるとナチュラルではないのか。そもそも庭の構成要素のほとんどは自然なものなので、全て庭がナチュラルガーデンと言えるのではないか、などとツッコミたくなります。が、ナチュラルガーデンという呼び方は存在します。
- オーガニックガーデン
- 「野菜でいう有機農法の植物版」と言えば健康的なイメージまでたどり着けます。栽培方法に着目したネーミングです。反面「どんな植物を植えるのか、その結果どんな仕上がりになるか」がわかりにくい(命名、定義って難しいですね)。
- 和モダンな庭
- 「和風でモダン(=現代的)な庭」の意味までたどり着けます。ただ「モダン」が指す範囲には相当な振れ幅があります。「モダンな庭」と言っても、相手に伝わるかは相当怪しいです。
- 小さな庭
- その名のとおり「庭のサイズ(大小)」を言っています。単に「小さな庭」と言っても、植える植物によって仕上がりは相当違うと思います。
「ナチュラルガーデン」「オーガニックガーデン」は、女性受けしそうな印象がありますね。和風モダンの庭の中には雑木をレイアウトするデザインもあってカッコイイですが、イメージを思い描くのが難しい言葉です。
その言葉だけでイメージしやすい庭4つ
- 日本庭園
- 日本人なら細かな説明なしに誰でもわかる日本庭園。こういうわかりやすさがいいですよね。
- イングリッシュガーデン
- 確立した様式があるため、日本庭園と同じようにその言葉だけでイメージできます。
- ターシャの庭
- 「ターシャの庭」と言えば誰でも近しいイメージで仕上がりを共有できそう(ただし、愛好者限定)。
- ローズガーデン
- 「バラを植える庭」である点で非常にわかりやすい(イングリッシュガーデンと重複するようにも思いますが、ナチュラルガーデンやオーガニックガーデンよりは断然わかりやすい)。
「日本庭園」「イングリッシュガーデン」「ターシャの庭」「ローズガーデン」は様式が定まっています。また直接、植える植物を言っています。だから、「その言葉だけではイメージしにくい庭」より断然わかりやすいですよね。
あらためて「雑木の庭」について言えば、そのネーミング方式は「ローズガーデン」と同じように「植えるものを直接言う方式」です。だから、わかりやすい。
つくりたい庭が「雑木の庭」だとわかるまで
庭の種類は、上に挙げたとおりざっと調べただけで9種類。こうしたこともあって、らずもねは作りたい庭が「雑木の庭」だとわかるまで,時間がかかりました。
紛らわしいのは、「ナチュラルガーデン」や「オーガニックガーデン」さらに「小さな庭」や「和モダン」と呼ばれる庭にも雑木が使われている(そういう本が多い)ことなんですよね。さらに、庭の種類には,明確な定義のない(または定義されていたとしても認知度が低い)ものがあります。「おしゃれな庭」という非常に抽象的かつ広範囲をカバーするざっくりネーミンングな庭が登場すると、わかりにくさに拍車がかかります。
本で探そう
結局「自分が思い描いている庭のイメージ」を「他人に言葉で伝える」には、イメージと言葉を接着しなければなりません。こういうのは,本を見るのが一番。最速かつ間違いがない。以下に本の表紙(一例)を紹介します。あなたの「イメージ」を「言葉」に置き換える手助けになれば幸いです。
ナチュラルガーデン
オーガニックガーデン
和モダン
小さな庭
日本庭園
イングリッシュガーデン
ターシャの庭
ローズガーデン
雑木の庭
雑木の庭を調べたい方へは「これからの雑木の庭」をオススメします。
雑木の庭を造りたいならコレを読め(厳選の1冊)
本日のらずもねフィーリング
- 「日本庭園」や「イングリッシュガーデン」のように定まった様式がある庭はわかりやすいのですが、「オーガニックガーデン」「和モダンな庭」はたまた「おしゃれな庭」などなど、庭の定義にはあいまいさがあります。
- そんな中で、つくりたい庭を言葉にするなら「本を見る」のが最もかんたんです。迷った時、わからない時は本を見ましょう。
- 本を見て、あなたのつくりたい庭が「雑木の庭」だとしたら、当ブログもお役に立てると思います。以下の記事では初心者向けに雑木の庭でやることを3つにまとめています。ぜひご覧ください。